茂木健一郎さんは、「無駄な不安より、根拠のない自信を持て」と言っています。
実は、人間の脳は、未来を予測するよりも、予測できないことが起こったときに対応するのが得意な生き物なのです。
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【完全な予測は不可能】
不確実なことに対して、誰でも不安を感じます。
しかし、度が過ぎるのは困り者です。
この世の中、絶対にハプニングが起こらないなんて事は、事実上不可能です。
また、この世の中は完全な予測などできない事は、科学的に証明されています。
物事は、様々な要因で成り立っており、一部分だけ見ても予測などできません。
現在の傾向から未来を予測しても、大抵はそうなりません。
現実は、そんなに単純では無いのです。
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【ブラック・スワンとは?】
「ブラック・スワン」とは、マーケット等において、事前にほとんど予想できず、起きた時の衝撃が大きい事象のことです。
かつて、全ての白鳥は白色と信じられていたのに、オーストラリアで黒い白鳥が発見されました。
鳥類学者の常識が大きく崩れることになった出来事から「ブラック・スワン理論(Black swan theory)」と名付けられました。
確率論や従来からの知識・経験からでは予測できない極端な事象が発生し、人々に多大な影響を与えることの総称です。
専門家さえ、予想できないことがあります。
むしろ、完全な予想をしようとする方が、不健全なのです。
この世の中、何事でも起こりうるのだと覚悟を決め、根拠のない自信をもって未来へ向かい合うのが良いのです。
いたずらに不安にとらわれず、何が起きても驚かず、冷静に対応出来る心構えが必要です。
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タル・ベン・シャハーの講義科目「ポジティブ心理学」は、ハーバード大学で人気の講義でした。
この講義で印象的だったのは、「完璧主義を手放す」です。
●完璧主義を手放す:
完璧主義者は現実を拒絶し、最善主義者は現実を受け入れます。
最善主義者は、失敗は人生の自然な一部分であり、成功につながる欠かせない要素だと理解しているのです。
そういや、日本人は「安全」や「確実」を過剰に求める傾向が強いですね。
100%という数字が好きなんです。
でも実際には100%、100点満点なんて、そうそうありえません。
それでも完璧を求めるのは、大抵の場合、向上心というよりも「失敗が怖いから」というネガティブな方が強いからだと思います。
昔、「鈍感力」なんて言葉が流行りましたね。
「いちいち、細かい事でクヨクヨしない」という事なのでしょうが、私は「ものごとをうけいれる」と解釈したいです。
●「あきらめる」から「うけいれる」へ考えが変わってきました/関西斜断ブログ旅・2
http://kanzaki.sub.jp/archives/002642.html
この前のマラソン大会や自転車レースの時を思い出すなあ。
大会前は連日不安で仕方がなかったのに、いざ実際に始まり、予想外の事に遭遇しても、臆すること無く対処している自分がいました。
自転車レースの時、変速機が壊れてしまい、ギアチェンジが出来ませんでした。
けれど、リタイヤなんて考えもせず、「どうやって完走するか?」ばかり考え、前へ進んでいました。
人間って本当に、予測できないことが起こったときに対応するのが得意な生き物なんですね。
Posted by kanzaki at 2012年06月15日 22:20日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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