2007年12月06日

歯のホワイトニングは、本当に良いものなのか?

今年の初夏、親知らずを抜きました。

●親知らずを抜きました〜その1
http://kanzaki.sub.jp/archives/001446.html

●親知らずを抜きました〜その2
http://kanzaki.sub.jp/archives/001452.html

いや〜、あの時は本当に大変でした。
抜歯してからしばらくは、まともに食事や会話が出来ませんでしたからね。
二度と歯を抜きたくありませんよ。

あれ以来、「虫歯にならないキャンペーン」を脳内で展開しておりました。
とにかく食事をしたら歯を磨く日々。
朝、昼、晩と少なくとも一日3回は磨きました(昔から、続けていることですが)
甘いものが大好きなので間食をよくするのですが、その後も磨きました。
あまり磨きすぎて、歯茎を痛めても仕方がありませんので、モンダミンでうがいする事も併用していました。

あれから半年近く経過したので、特に歯が痛い訳ではありませんが、歯の検診へ行きました。
会社帰りに行こうと思うと、なかなか行く機会が見つかりませんので、会社のお昼休みに診察を受けました。

チェックしてもらったところ、特に虫歯はありませんでした。
親知らずを抜いたおかげで、歯の奥に食べ物のカスが詰まりにくくなったのも要因かもしれません。
とにかく一安心。
歯石の除去等、歯のクリーニングだけしてもらいました。

ついでに先生に、気になっていた事を尋ねました。
歯のホワイトニングについてです。
芸能人などは、歯が真っ白ですよね。
爽やかを感じさせますし、健康的でもあります。
お化粧や服装の綺麗さとはまた違う、良い印象がありますよね。

そこで、歯のホワイトニングの良さについて尋ねてみました。
すると先生からは、意外な答えが返ってきました。

「歯のホワイトニングは、お勧めしません」

保険が効かなくて値段が高いから、そう言ったのかなあと思いきや、実はそうではなかったのです。
歯を白くする方法には二通りあります。
一つは、歯医者さんで治療する「オフィスホワイトニング」。
もう一つは、マウスピースにホワイトニング剤を注入し、歯に装着して歯を白く漂白する「ホームホワイトニング」。
前者の方が即効性があり、後者はゆっくりと効果が出てきます。
どんな成分だったか忘れましたが、確かその成分の一つに「尿素」がありました。

どちらも歯を漂白して、歯を白く見せる効果があります。
しかし、この治療をすると、デメリットもあるのです。
言ってみれば、歯の表面を溶かすようなもの(先生の話しを口頭で聞いただけなので、こういう表現だったか忘れましたが、とにかく良いものでは無い)。
歯に悪い影響を与えまして、虫歯になりやすい環境にもなってしまうそうです。
先生が例えで話してくれたのですが、髪の毛に強烈な効果のあるパーマ液を使った際、頭皮にもそれ相応のダメージを与えるのと同じようなものだそうです。

また、差し歯をしている人の場合も困り者(ちなみに私は、差し歯などの人工の歯は一本もありません)。
差し歯を作る際、周りの歯の色に合わせて差し歯の色を決める訳ですが、ホワイトニングをしても、その差し歯だけは白くなることはありません。
人工物ですから、当然です。
その為、差し歯だけ、周りの歯から色が浮いて見えてしまうので、その差し歯を一度抜いて、周りの色に合わせたものに交換する必要があります。

そして一番印象的で、私自身がホワイトニングをやめようと思った理由が、「また再び、歯の色が戻る」ことです。
保険の効かない高い治療費を払ったのに、しばらくして元に戻ったら、また高額の治療費を払わなければいけません。
これは、貧乏人の私には無理だわ。

先生によると、黄色人種の日本人の歯と言うのは、元々そんなに真っ白ではなく、少し黄色ががかったものなのだそうです。
真っ白な歯が似合うのは、肌の色が黒い黒人などでして、彼らならば、歯と肌のコントラストがマッチしています。
しかし、我々黄色人種の場合、歯が真っ白すぎると違和感があるのです。
たとえば、元野球選手の新庄剛志さんみたいな感じです。
つまり白すぎると、「何かヤッているのか?」と勘ぐられてしまい、そはそれで印象を悪くしてしまうのですす。
美容整形で顔を変えたり、薄くなった頭にカツラを被せたりすると、どことなく違和感があるのと同じです。

そんな訳で、説明をしてくれた先生自身が、やりたいとは思わないそうです。
もし納得のいく治療方法ならば、実際に自分でやってみて、患者さんに良さを伝えていますよと言ってました。

そんな訳で、私はホワイントニング治療をするのをやめました。
私は、「白い歯=健康な歯」だと思い込んでいたところがありました。
ホワイトニングをすれば、虫歯に強い健康的な歯になるんじゃないかと。
しかし実は、その逆だったのです。

一時的な美容的価値観によって歯を白くするよりも、コマ目に歯を磨き、虫歯にならないように維持するほうが大事。
80歳になっても20本は自分の歯を残そうと言うスローガンがありますよね。
年配になると、入れ歯や歯槽膿漏で苦しむ人が多いのですが、私はそうなりたくありません。

今後は2、3か月に1回は歯医者で定期検診をして、仮に虫歯になったとしても、初期段階で治療をして、自分の歯を維持したいと思います。
一度、歯医者で診断・治療を受けた後、3か月以内に再び治療をしますと、その時には初診料が発生しないそうです。
つまり安く済むのです。
虫歯などで苦しみ、高額な治療費を払うよりも、コマ目に歯医者へ行って見てもらった方が、実はお得なのです。

私は、歯を白くする美容的なことよりも、自分の歯と長く付き合う方を選びました。
80歳になっても、自分の歯で食べ物を噛めるようにしますよ!
まあ、80歳まで生きられるかどうかの方が心配ではあるのですが・・・。

Posted by kanzaki at 2007年12月06日 22:53