2009年09月01日

女性誌に社会貢献ブーム到来!?

●なぜいま、女性誌に社会貢献ブーム到来!? 「オシャレ」と「社会貢献」が融合するとき | 『社会貢献』を買う人たち | ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/series/social_consumer/10004/

・この夏、女性誌は明らかに“社会貢献ブーム”だった。軒並みという感じで女性誌は今、社会貢献ブームなのである。

・「カッコイイ」というのは、今の女性の価値観のキーワードのようだ。ここで言う「カッコイイ」という価値観の中には、どのようにして外の世界とつながるか? というテーマが背景にあるようだ。女性として何ができるのか? そこに社会貢献があった。

・社会貢献をカッコイイと感じる若者や女性が出現している。

・今や、社会の変革は女性が担う。世界中の女性がそう意識しているとすれば、その動きの中で、何かの役割を果たすことはカッコイイ。そんな価値観が女性の中に生まれても不思議ではないだろう。

・ 「(これからの時代は)社会貢献をしていない企業はカッコ悪いと思う」


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やはり何でもそうなのですが、今まで地味な立場だったものがカッコいいとか、お洒落という要素を加えると、ブームへ確変します。

例えば、「エコ」という言葉。
昔ならば「貧乏臭い」とかマイナスイメージの方が強かったはずです。
しかし今では、そんな風に考える人はいません。

私は自転車通勤へ切り替えて、もう何年にもなります。
マイカー通勤から切り替えた時、ちょうどエコが注目されるようになりました。
原油高の影響もあり、自転車で移動する事にマイナスイメージは無くなり、むしろ環境を配慮する人という位置づけにまで昇華されました。
さらに私の場合、地方に住んでいながらマイカーを処分してしまいました。
こちらに関しても、好意的に受け止めてくれる方ばかりでした。

アナログ的で、多少は人の手を加えてやらないと成立しないのがエコ。
しかし多少の手間はかかったとしても、それがエコにつながり、冒頭の記事でいう所の「社会貢献」に繋がるならば、多くの人は積極的に取り組みますよね。

そういやエコと言えば、こんな記事がありました。

●発売後97日で出荷本数1億本を突破した『い・ろ・は・す』
http://life.oricon.co.jp/68822/full

今年5月に発売したウォーターブランド『い・ろ・は・す』の出荷総数が、8月22日の時点で1億本を突破したことが、わかった。コカ・コーラシステムが31日に発表した。発売後97日での1億本達成しに同社は「過去の清涼飲料業界におけるミネラルウォーター新製品では最速の販売ペースと推定される」としている。
手軽に資源回収活動が行える点や、520mlで126円(税込)というお得感がうけて「当初の販売数量目標を上回るペースで推移」(同社)している同商品は、厳選された国内名水地の軟水と、国内最軽量のペットボトルを採用。容器の原材料を削減することで環境負荷の軽減を目指したほか、独自の構造によりペットボトルを“しぼってつぶせる”点が特長となっている。


このペットボトル、私も買ったことがあるのですが、容器がとても軟らかくて潰しやすいんですよね。
水を飲むのにお金を払うのも、随分前から当たり前になってきました。
そしてここに来て、更にエコを意識して他社との差別化をしたこの商品がヒットしました。
こういうものに賛同して購入する消費者が多くなったのも、意識の変化のあらわれでしょう。
(自販機でペットボトルを買わず、自宅から水筒を持ってくる方がエコだとは思いますが・・・)

また、バブルの頃ならば、「弁当男子」「水筒男子」なんて言葉は生まれなかったでしょうね。

●神崎のナナメ読み: 弁当男子とは? 今、弁当男子が増えているそうです
http://kanzaki.sub.jp/archives/001831.html

●神崎のナナメ読み: 水筒ブーム〜水筒男子が増えています
http://kanzaki.sub.jp/archives/001895.html


冒頭の社会貢献に話しを戻します。
社会貢献とは、社会の利益に資する行いをすること。
何を以って社会に資するかですが、wikiによりますと、個人の社会貢献としては、代表的なものとしてボランティアがあり、企業・団体など法人では、慈善事業または営利活動を通しての結果的な社会問題の是正、或いはボランティアへの援助、特定の慈善活動への人材資機材の供出、寄付などがあるそうです。

私のここ数年の社会貢献を振り返ってみますと、やはり被災地への支援でしょうか。
新潟では水害や地震などが立て続けに起こりました。

その際に私は、まずは現地にある弊社の支店の応援に行きました。
地元の従業員達は、自宅が被災した為に会社へ来られないからです。
大抵、被災した翌日か翌々日には現地入りしていたのですが、交通マヒによって、行くまでにとても時間がかかったのを記憶しています。

また、仕事とは関係なしに、中越沖地震の際にはボランティア活動を行いました。
現地のボランティア本部へ行き、各家庭からの要請・依頼を聞き、作業を行いました。
倒壊しそうな家から家財道具を出して、仮設住居への引越しの手伝い等をしました。
あの時の体験は、今も鮮明に覚えています。

先日、神ナナにて、「シンプル族の反乱」という書籍を紹介しました。

●神崎のナナメ読み: 三浦展・著「シンプル族の反乱」を読んで
http://kanzaki.sub.jp/archives/001911.html

この書籍の中で、こんな事が書かれていました。

これだけモノが世の中に溢れ、人々の生活が物質面で豊かになると、人は高い学歴、高い地位の職業、高い収入を重視しなくなり、むしろボランティア活動、町内活動などの社会活動や趣味のサークルで中心的役割を担うことを重視するようになるそうです。
これから人々にとって重要になるのは、いろいろな人との関係、つきあいになるでしょう。
この人と会うと楽しいとか、ここに行くといろいろな人に会えるとか、自分の視野や世界が広がるとかいった機会を人々は求め、もしかするとそこに代価を支払うようになる。
今、人々が求める「豊かさ」とは、単なる経済政策だけでは実現されず、人と人との関係性の構築によってこそ実現されるものでしょう。

時代の変化によって「社会貢献」を肯定する意識が高まっていることが、この書籍にも書かれていました。

今までならば社会貢献、ボランティアを意識していなかった人達が注目するようになった。
しかも、セレブだったり、イケメンだったり、なんとなく社会貢献とはあまりイメージが繋がらなかった人達が取り組むようになった。
そうすると、そういう人達に憧れを抱いていた人達も、追うように「社会貢献」に注目をしだす。

ブームというのはあまり良い言葉ではないのですが、「社会貢献」という、ブームとは対極にあったものが注目され、それによって救われる命や笑顔を取り戻せる人達がいるのならば、これは大変良い事だと思います。

我々一般人は現在、厳しい生活を強いられています。
賃金カットされても仕事は沢山あって、ゆっくり出来ない。
ともすれば笑顔を忘れがちになる。
懐に入れたお金の数が、心のゆとりとイコールであるとは限りません。
せめて心は豊かにしましょうよ。
その豊かさは、社会貢献という、誰かを思いやる心が一番の近道です。

もしこの不況が、社会貢献というものをクローズアップされるきっかけになったのならば、不況もまんざら悪いものではないですね。

Posted by kanzaki at 2009年09月01日 21:23