2015年01月26日

「怒り」から抜け出す対処方法を身につけ、心を広くする体質改善法〜怒りをコントロールする技術「アンガーマネジメント」

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嫌な気持ちの一つに「怒り」があります。
自分と周囲に、多大なダメージを残します。
「怒り」から抜け出す対処方法を身につけ、心を広くする「体質改善」が必要です。


怒りをコントロールする技術「アンガーマネジメント」の専門家・小林浩志さんが解説しています。
(日経ビジネスアソシエより)


●一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会 - イライラしない方法 怒りのコントロール
http://www.angermanagement.co.jp/



【怒りの仕組みは「コップ」と「水」】


怒りのメカニズムは、コップと水で例える事ができます。


心の許容量を「コップ」、怒りのもとを「水」とします。
コップの中に水がたまっていって、あふれると怒りが爆発します。


爆発のきっかけは目の前の出来事かもしれませんが、それまでの小さな怒り(イラッとする日常の出来事)がたまっていなければ、爆発するまでに至らなかったはずです。


怒りを抑えるには、

(1)こまめに水を抜く

(2)コップを大きくする

この2パターンが基本です。


(1)の場合、小さな怒りを感じるたびに、その怒りから抜け出すようにしましょう。
→6秒数えて深呼吸をする。


(2)の場合、心の「許容量」を大きくして、怒りにくい体質にしましょう。
→怒りの対象を仕分け、己のクセを知り、3ステップで直す



【怒りへの対処法(1):6秒数えて深呼吸をする】


怒りを感じるたび、その怒りから抜け出すテクニックがあります。


まず、6秒間、数えましょう。
怒りの"沸点"が一番高い状態は、長くても6秒程度といわれています。
このピークでブチ切れると、最悪の事態を招きます。


怒りを感じたら頭の中で、1、2、3、4、5、6秒数えて意識をそらし、怒りをやり過ごします。
これにより、反射的な言動を避ける事ができます。


深呼吸するのも効果があります。
カッとなったら、目を閉じて大きく複式呼吸をします。
だんだん怒りが抜けていくことでしょう。


自分が感じている怒りの大きさに点数をつけるというテクニックも効きます。
胸がもやっとしたら1点、
カチンときたら2点、
ムカッときたら3点、
鼻息が荒くなったら4点



頭に血がのぼったら10点、
このように怒りの度合いを測る物差しを用意しておくのです。
怒りを感じたら、10満点で点数をつけましょう。


点数をつけることにより、自分の怒りを一歩引いて、冷静かつ客観的に見つめることになるので、一瞬の怒りにとらわれた状態から抜け出せます。


※※※


【怒りへの対処法(2):怒りの対象を仕分け、己のクセを知り、3ステップで直す】


心の許容量を大きくして、怒りにくくなる「体質改善」を行いましょう。


怒りを感じたら、「その物事は変えられるものか」・「その物事は変えられないものか」を考えて仕分けをします。


天候、電車の遅れ、渋滞は、怒っても変えられないもの。
仕方ないから、それを受け入れましょう。


変えられるものなら、解決策を考えます。
感情に流されず、現実的、具体的に考え、解決策を導くのです。



もう一つの方法として、自分の怒りのクセや傾向を書き出して、着眼点を変えてみる方法です。
3ステップで行います。


ステップ1:
自分が怒った出来事の状況と、その時の感情をストレートに書きます。


ステップ2:
自分が持っている「強いこだわり」を書きます。
強すぎるこだわりは、怒りにつながりやすいからです。
完璧主義・自尊心が強すぎると、怒りやすくなります。
「〜であるべき」を他人におしつけていないか考えます。


ステップ3:
どうしたら自分も周囲も幸せな状態になるかを考えます。


これを続けるうちに体質改善が進み、心の許容量が大きくなり、怒りにくくなります。


※※※


アンガーマネジメントに関して、過去に何度かご紹介してきました。
取り上げる回数が多いということは、世間一般でも関心があることだし、何より私自身が気になっているのです。


最近、私が怒らない方法ですが、「評価を期待しない」です。


これが一番なような気がします。
小さな範囲の中で、良い評価・悪い評価に一喜一憂するのは学生時代で十分です。


大人になって社会へ出ると、一つの組織で悪評価でも、他の組織では高評価で居心地が良い場所は必ずあるものです。
絶望しない、追い詰められない人は、これを知っている事が多いです。
幸い、私にもそういう場所があります。
だから、期待しないで良い場所では、雑音を気にせず、目の前の事に集中していられます。


仕事の場合、評価が給料に反映します。
しかし、日本企業の場合、目が飛び出るほどの違いはありません。


私自身は、株式とか投資をするようになり、評価の高い・低いの差程度は、会社からもらわなくても構わないと感じるようになりました。


残念ながら、投資から受ける金銭的恩恵は、まだそれほどでもありません。
本当に些細です。
しかし、一つの仕事だけから収入を得るという、「これしかないんだ」という危ない思い込みが無くなっただけ儲けものです。


まだ私自身、怒りをコントロール出来ているわけではありませんが、少しずつ身につけていきたいと思います。


※※※


【関連記事】


●アンガーマネジメントとは?〜企業や学校が注目する「怒りを上手にコントロールする心理教育プログラム」
http://kanzaki.sub.jp/archives/003079.html


●各地の小中学校で、怒りの感情をコントロールする「アンガーマネジメント」を教えはじめました
http://kanzaki.sub.jp/archives/003143.html


●「怒」のコントロール〜理由を探り、早めに対処を
http://kanzaki.sub.jp/archives/003198.html

Posted by kanzaki at 2015年01月26日 21:47