こどもコンサルタント・原坂一郎さんという方がいます。
●公式サイト
http://harasaka.com/
●こどもコンサルタント 原坂一郎の 動くプロフィール
原坂さんは、神戸市がはじめて採用した男性保育士の一人として、23年間、保育所で働きました。
2004年4月より、こどもコンサルタントとして、子どもや子育てに関する研究・執筆・講演を全国で展開しています。
原坂さん曰く、子育てのコツは「認めること」だそうです。
認めるとは否定しないこと。
すぐに文句や苦情を言わないことです。
これは家族関係だけではなく、社会のどこでも共通するコツです。
※
【「認める」ことの例】
外出時、子供が「寒〜い」と言ったら、どう返しますか?
「上着を着てこないからでしょ!」と言ったらダメです。
これでは、あなたを認めていないというメッセージだけが伝わってしまいます。
「ほんと、寒いね」と言ってから「今度から上着を着なさいよ」と言いましょう。
大抵は「うん」と素直な返事が返ってきます。
子供が転んで「痛〜い」と言ったら、どう返しますか?
「走るからでしょ! 痛くない痛くない」と言ったらダメです。
これも、痛いのを認めていないというメッセージだけが伝わってしまいます。
「痛かったねえ」と言ってから、「もう走ったらダメよ」と言えば、小さくうなずいてくれるはずです。
親ですから、子供を思うあまり、いろいろと言いたくなります。
でも、そういう「言いたいこと」は、まず子供を認めてから言うと良いのです。
子供の反応は、ウソのように変わります。
※
【子供は「認められると伸びるタイプ」】
子供は、認めてもらうまでは、怒ったり泣きわめいたりするところがあります。
でも、認めてもらえた途端、気持ちが落ち着き、本来持っている素直さが顔を出すのです。
人は誰でも認められたいと思っています。
認められると伸びるとも思っています。
子供こそ、「認められると伸びるタイプ」なのです。
子供にはどんどん、「認めたよメッセージ」をかけると良いそうです。
否定する人からは文句が出てきますが、認める人からは笑顔が出てきます。
認めるだけで、子供は伸び伸び育ち、親は笑顔になります。
この認めるという行為を子供だけではなく、全ての人にやってみてください。
自分自身も、何かが変わってきますよ。
※※※
【上司と部下の関係も同じ】
以前、セルフコーチングコンサルタント・早川優子さんの講演を聞きました。
お話しは、「管理職のための部下のやる気を引き出すコーチング」です。
講演の中で、こどもコンサルタント・原坂一郎さんと共通する部分がありました。
●過去の記事:「管理職のための部下のやる気を引き出すコーチング」〜セルフコーチングコンサルタント・早川優子さん
http://kanzaki.sub.jp/archives/002287.html
(1)ほめ言葉を増やす:
人は自分のことを褒めてくれる人のことを認めたがります。
「褒める」ことは相手に対する承認行為です。
「褒める」と「おだてる」は違います。
嘘をついてヨイショするのではなく、相手の出来ているところを探して素直に認め、言葉にすることが褒めることです。
出来ていないこと、マイナス要素ばかりに目がいってしまいがちです。
しかし、それでは良いところは見つかりません。
どんな小さな事でも良いので、普段から常に相手を観察して、タイミングを逃さずに褒める事が大切です。
(2)叱り上手になる:
ネガティブな事は「サンドイッチ法」で伝えます。
・まず認める(1枚目のパン)
例「いつも丁寧に書類を作成してくれてありがとう。とても助かっているよ」
・次に、客観的事実、主観的事実を伝える(具材)
例「ここのところ単純な記入ミスが3回も続いたので、心配しているんだ。」
・再度、認めて期待を添える(2枚目のパン)
例「○○さんがいるから、私達はとても気持よく仕事が出来るんだ。だから是非また仕事に集中して頑張ってほしい。もし何か困っている事があればサポートするよ」
親と子、上司と部下、ともに相手の人格を否定しない事が大切なのですね。
※
【「口ぐせ」を変えることで性格も変える】
「口ぐせ」を変えることで性格も変えることが出来ます。
●過去の記事:「言葉」が人の性格を変える【1】
http://kanzaki.sub.jp/archives/002010.html
思考は言語で構成されていますから、言葉が自律神経系、ひいては人そのものを支配するといえます。
言語を操ることで、自分をコントロールする事が出来るのです。
脳には面白い特性があり、現実と想像の区別がつかないそうです。
本当はそう思っていなくても、「今日は楽しい」と口にすれば、脳はこの言葉の意味を読み取り、自律神経がそれを具現化しようとします。
想像上のことであっても、身体は現実のことと同じように反応します。
こういった生理的な仕組みを理解して口ぐせをうまく利用し、性格を変えることが出来るのです。
認める言葉で、最も素敵なのは「ありがとう」だと思います。
心から感謝の気持ちを持っていなくてもいいので、言いたくない相手に言いましょう。
心は後からついてきます。
それほど言葉の持つ力は強いのです。
言い続けることで、こどもコンサルタント・原坂一郎さんの言う「認める」が素直にできていくと思いますよ。
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【関連記事】
●「言葉」が人の性格を変える【1】
http://kanzaki.sub.jp/archives/002010.html
●「言葉」が人の性格を変える【2】〜ほめる覆面調査会社「C’s(シーズ)」の社長・西村貴好さん
http://kanzaki.sub.jp/archives/002011.html
●「管理職のための部下のやる気を引き出すコーチング」〜セルフコーチングコンサルタント・早川優子さん
http://kanzaki.sub.jp/archives/002287.html
●人間関係を良くするひと言〜「よけいなひと言ハンドブック(著・大谷由利子さん)」を読んだ感想
http://kanzaki.sub.jp/archives/002501.html
●自分は評価されていないと思ったらどうするか。そういう人にどう接するか
http://kanzaki.sub.jp/archives/002571.html
●宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」〜宮沢賢治は「みんなのさいわい(幸い)」を願った献身の人
http://kanzaki.sub.jp/archives/002706.html
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