2013年07月27日

「神田まちかど図書館」は学校図書館と区立図書館が一体化しています

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今回は好評の図書館ネタです。


【学校図書館と区立図書館の一体化】


●神田まちかど図書館 | 千代田区立図書館
http://www.library.chiyoda.tokyo.jp/facilities/kanda/

・〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-16
・開館時間 日〜土 9:00〜20:00、12月29日、12月30日 9:00〜17:00


●ちよぴたブログ|まちかど図書館へ行ってみよう!〜神田まちかど図書館
http://chiyoda-dokusho.jp/blog/2013/02/post-137.html


新聞に、「千代田区立神田まちかど図書館」が紹介されていました。
こちらの図書館の特徴は、3分の1の面積が、小学校の図書館だということです。


図書館のドアは、校舎と直結しています。
小学生は自由に行き来できます。
学生は、学校図書館と区立図書館の本を両方を借りることができます。
(区の図書館では、区の図書館カードが必要)


学校図書館の蔵書数は、9,300冊。
区立図書館の蔵書数は、30,000冊。
合計すると、小学校の蔵書数としては桁違いに多くなるので、調べ物に大変便利となっています。
子供達が、公共移設の利用方法を覚えるきっかけにもなりますよね。


学校図書館のスペース入り口は、常時スタッフがいるカウンターの目の前にあります。
そのため、不審者にすぐ気づけるように、安全面にも配慮がされています。


都心は地価が高いため、公共施設用に新たな土地を購入することができません。
区が所有している一つの土地の中で、複数の施設を設置するという形にしました。


その結果、千代田区にある「神田さくら館」の土地の中には、小学校、幼稚園、保育園、教育研究所、児童・家庭支援センター、まちかど図書館があります。


学校が使用していない時間帯の施設は、地域の皆さんの生涯学習・スポーツ活動の場として利用できます。
たとえば、敷地内の「神田さくら館プール(温水プール)」は、平日の日中は学校の授業で使用します。
その後、夜6時〜9時は、市民のみなさんが利用できます。



【他県での取り組み】


このような学校図書館と公共図書館の一体化への取り組みは、他県でも行われています。
例えば、滋賀県東近江市にある「五個荘図書館(ごかしょう)」。


●五個荘図書館 | 東近江市ホームページ
http://www.city.higashiomi.shiga.jp/0000000072.html


東近江市は平成に入り、1市6町が合併しました。
図書館が7館あるのですが、五個荘図書館は廃止することになりました。


しかし、地域住民の強い要望を受け、五個荘中学校の中に新しい図書館として、来年秋に開館することが決まりました。
五個荘中学校が耐震化の改築をすることになったので、その際、一体化という形で存続させたのです。


※※※


このように箱モノを作らず、公共図書館を残す方法は、ますます増えていく事でしょう。
金銭的なメリットだけではなく、学校図書館の充実化によって、読書から遠ざかりがちな学生が、本に近づけるきっかけにもなりますね。


今の時代、同じ敷地内に、子供と社会人がいるには安全面の配慮が必要です。
しかし、過剰な配慮のせいで、子供達が地域住民と触れ合う機会が激減したのも事実。
公共施設の一体化は、そんな状況を打破して、子供達が自分の住む町を好きになってくれたら良いですね。


※※※


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Posted by kanzaki at 2013年07月27日 09:18