この前も紹介しました「第60回 新潟県模型展」新潟県知事賞最優秀賞作品「がんばろう! 日本 翔べ未来へ」。
小学校6年生の男の子の作品です。
地球最大の生き物であるクジラに乗って、みんなが未来へ翔ぶ姿です。
iPhone4で撮影。
これは、日本の未来が明るくなるためのヒントではないでしょうか。
※
ヨーロッパは成熟社会。
彼らの生活は、実に質素でゆったりしているそうです。
でもそれは、日本人より豊かな生活らしい。
どんな考え、生き方なのかを見てみましょう(雑誌・PRESIDENTより)。
※
【なぜ希望がないのに明るいのか】
ヨーロッパは今も階級社会。
裕福な人は、あくせく稼ぐ必要もないから、ゆったりと暮らせます。
労働者階級の人は、多少頑張っても上へはいけません。
それなら毎日、そこそこ楽しんだほうがいいと考えます。
ヨーロッパの暮らしは、現状を楽しみ、「あくせくしない」ところに魅力があります。
ニュースでは財政破綻だの、デモだの報じていますよね。
農村の疲労は進んでいるし、失業率がとても高い。
仕事はない、お金はない。
未来に希望があるわけではない。
ただ、それはそれとして、「毎日楽しく暮らせればいいじゃないか」という意識が、多くの人に共通しています。
上を見てうらやんだり、近づこうとして焦ったりしない。
分をわきまえた生活をよしとしているのです。
※
【なぜ質素なのに長いバカンスをとるのか】
ヨーロッパ人は、分に応じた、背伸びしない暮らし方をしています。
庶民の生活は、日本より総じて質素。
しかし、彼らは夏場に、数週間にわたる長いバカンスへ出かけます。
裕福層も、労働者階級も関係ありません。
お金のある人は高級リゾートへ。
お金が無ければ、田舎の親戚の家に転がります。
中流の人は、郊外の「週末住宅」にて、バカンスに限らず休日を過ごします。
みんな何をしているのかいうと、単に「生活している」だけです。
自分たちで料理を作って食事をして、本を読んで、話しをする。
そういうことを楽しんでいるのです。
平日は、仕事に時間をとられるので、手の込んだ料理を食べられない。
彼らは、「仕事」が「生活」の邪魔をしていると考えます。
だから週末やバカンスを利用して、「生活」を取り戻そうとしているのです。
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【なぜ6時に帰れないのは「悪い父さん」なのか】
ヨーロッパ人は、仕事よりも家族との普通の暮らしを大切にします。
就業時間は仕事に集中しますが、定時でまっすぐ家へ帰り、家族で夕食をとります。
その後、オープンカレッジで勉強したり、地域の活動に参加したりします。
ヨーロッパ人の家族志向は、個人主義が行き着いた果てに再発見されたものらしい。
200年ぐらい前、個人でバラバラに食事をするようになりました。
ふと気付くと、やはり集まって食べたほうが美味しかった。
いったんは崩れた「家族」をもう一回組み立てるという意識があります。
だから、無理してでも家に帰って一緒に食べるのだそうです。
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【なぜ子供にチャリティー活動をさせるのか】
家族を大切にするヨーロッパ人は、地域社会にも強い帰属意識を持っています。
ゲマインシャフト・・・自然発生的な共同体です。
(会社などはゲゼルシャフト)
家族関係と同様、放っておいたら壊れてしまうと考えられています。
地域社会を維持し、次代に引き継ぐための仕組みが存在します。
「ハーベストサパー」という行事があります。
秋に、住民が家庭料理を持ち寄り、古い納屋を借りてチャリティーの食事会を開きます。
その収益金を納屋や教会の修復費にあてます。
最後のビンゴゲームでは、みんなで持ち寄った手作りのリンゴやジャムを景品にします。
その参加費も修復費用になります。
「チャリティーウォーク」という子供が主役の地域行事があります。
ユニセフが主催し、子供なら誰でも参加できます。
例えば「ロンドンのすべての橋を歩こう」という課題が出ます。
参加した子供たちは、チラシを持ってスポンサーを探します。
一つ橋を渡るとスタンプを押してもらえますが、その度に10ペンス(15円)の寄付金をスポンサーからもらえるという契約書を交わします。
子供たちは実際に街を歩いて地域を知る。
大人と交渉してスポンサーになってもらう。
寄付金を集金して主催団体に持っていく。
この三つを体験できるのです。
様々な階層の子供が参加し、教育的にも意味があります。
※
【なぜリタイア後も「忙しい」というのか】
イギリス人が日本人と決定的に違うのが、仕事以外に自分の時間(趣味など)を持っていることです。
そしてもう一つ、社会貢献するという意識が染み付いていることです。
イギリスの高齢者は「忙しい」と口にする人が多いです。
イギリスはウォーキング大国。
天候に関係なく、散歩や外出を好む人が多い。
年配の方たちが、ウォーキングに必要な装備を全身そろえるのは珍しくありません。
夜間のアダルトスクール(社会人学級)が充実しているので、パソコン、会計、ダンスなどを安い料金で学ぶことが出来ます。
現役世代も通っていますが、真剣に学ぶ高齢者も多いのです。
だから忙しいのです。
イギリス人の趣味は、現金収入を得るのにもつながっています。
リタイア後、家の一間に下宿人を置いたり、趣味を生かして毛糸の人形やジャムを作ってマーケットで売るなどして現金収入を得ています。
趣味とはいえ、十代からやっているので売り物になります。
日本のように、リタイアしてから資格を取るというのとは違います。
※※※
日本の方が、生活自体は便利です。
ハイテク技術を駆使した環境ですからね、とても便利です。
でも、裕福なのに余裕が無いし、人生観が暗い。
ヨーロッパの人たちの生活は、非常にローテクで、突っ走っていない。
家族とか地域とか、小さなコミュニティーを大切にしています。
「絆」に費やす時間と深さが、日本とは違うようです。
でも、日本も変わってきているのかも。
最近、まわりの人たちが、健康志向になっています。
ジョギングをしたり、ジムへ通ったり、クルマを使わずに自転車で移動したり。
自分の体に投資するのが、最もコストパフォーマンスが高く、ハイリターンですしね。
そういや最近は、どんな運動・トレーニングをしたとか、参加したマラソン大会でこんな事があったとか、そういう話題が多くなりました。
逆に、「○○○という料理店の×××は美味しいよね」みたいな美食談義はしなくなりました。
「○○○を買った」というような物欲談義も無いなあ。
私自身も、マイカーは捨てて自転車か徒歩で移動するようになって、何年も経過しました。
ジョギングで汗を流すのが好きにもなりました。
元々、酒は普段から飲まないし、タバコも吸わない。
当然、ギャンブルもしない。
乱読派なので、本は図書館から借りて読んでいます。
昨日、仕事帰りに一冊借りて、読み終わったので本日返却。
返却ついでに、三冊借りてきました。
さっき一冊読んだので、他の二冊も明日には読み終えて返却しているでしょう。
神ナナという媒体を使って、こんな風に情報発信をしている日々。
維持費はサーバーのレンタル代だけで、年間3000円程度。
たったそれだけで、いろんな事を表現できて、しかもいろんな人に読んでもらえるのですからありがたい事です。
お金を消費しなくても、生活は充実しているような気がします。
※
2010年のサラリーマンの平均年収は約412万円。
男性サラリーマンの4割以上が年収400万円以下です。
これは平均ですから、年収300万円の暮らしは普通といってよい。
年収300万円から社会保険料などを引くと、毎月の手取りは23万円程度。
これで家族が暮らすことになります。
それ故、家計をきちんと管理して、堅実に暮らす家庭が多いです。
みんな、身の丈にあった生活というものを受け入れるようになってきたのかもしれません。
受け入れることで、今度は、それを少しでも楽しもうという風潮も生まれはじめたかも。
テレビの街頭インタビューを観たのですが、最近は家事を楽しもうという人たちが増えています。
同じことでも、日々の面倒な事だと考えるか、夫婦で共有体験できる楽しいものと捉えるかで、たいぶ印象も違ってきます。
大金を払って、外で特別な事をしなくても、楽しい時間を過ごす事は可能なのです。
バブルの頃とは違う生活。
少しずつ、冒頭のヨーロッパ風の生活に移行しつつあるのかもしれません。
現実を受け入れるって、前へ進む為の大切な儀式なのかも。
その前へ進んた先には、笑顔と笑いが待っています。
※※※
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