2013年02月02日

フランスは弁当(bento)ブームです〜日本の弁当はおしゃれでヘルシー

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【フランスは弁当(bento)ブーム】


美食の国・フランス。
有名女性誌が、日本の「弁当」をおしゃれでヘルシーだと紹介しました。
感度の高い女性を筆頭に、ジワジワと弁当ブームが広がりました。
(ジャパニーズインベスターより)


書店には、弁当のレシピ本が並びだしました。
レストランでは、ボックスに詰めたメニューを「弁当」と名付けてメニューへ載せています。


このブームを受け、フランスの老舗百科事典「プチ・ラルース・イリュストレ」は、新語として「bento(弁当)」を採用しました。



【フランスの弁当(bento)】


フランスには、大手冷凍食品専門店「picard(ピカール)」があります。

●picard公式サイト
http://www.picard.fr


こちらでは、「Bento」という名前で冷凍弁当を販売しています。
白いご飯、照り焼きチキン(フランス人に人気)、餃子の3点が詰めてあります。
価格は5.70ユーロ(約600円)。
売れ行きも好調です。


●Tous accros au bentô - Thèmes tout frais - Les idées fraiches - Picard.fr
http://www.picard.fr/IdeeFraiches/ThemesToutFrais/tous_accros_au_bento2100.html?Retour=1

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下記のブログによりますと、現地滞在の日本人の口にも合うようです。


●PICARD|SAORI's なんちゃって パリジェンヌlife
http://ameblo.jp/saosao0221/entry-11185252228.html


picardの公式サイトを眺めていたら「Yakitor(アヒルとザリガニの串)」「Tempura de crevettes(海老の天ぷら) 」なんてもの迄ありましたよ。


●Brochettes de canard et écrevisses
http://www.picard.fr/IdeeFraiches/NosRecettes/brochettes_de_canard_et_ecrevisses2779.html?Retour=1

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●Tempura de crevettes
http://www.picard.fr/IdeeFraiches/NosRecettes/tempura_de_crevettes736.html?Retour=1&CategoryId=2

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他にも、牛肉とナスのカレーなど、日本の料理店に普通にありそうなものが沢山あって、非常に面白いです。



【弁当ブームの理由】


なぜ、フランスで弁当ブームが巻き起こったのでしょうか?
それは、1970年代からはじまった日本アニメやマンガブームが影響しています。


アニメやマンガの劇中で、登場人物が弁当を食べているシーンがよく出てきます。
それを観て育ったフランス人には、日本の弁当文化を抵抗なく受け入れられたのです。


日本文化がCOOLな存在である欧州では、弁当も流行の最先端を行くお洒落な食事の取り方になったのです。



【手作り弁当にも注目】


手作り弁当も注目を集めています。
フランスには昔から、「Gamelle(ガメル)」と呼ばれる習慣があります。
サラダなどをそっけない密閉容器に入れて持っていくことです。
田舎臭いイメージが強く、労働者階級以外には縁がありませんでした。


しかし、フランス人が見た日本の弁当箱は、仕切り付きで機能性が高く、キャラクターなどが蓋に描かれた可愛らしいもの。
ガメルのイメージを覆すものでした。
マンガ専門店やセレクトショップでは、雑貨やマンガと共に、数々の弁当箱が陳列されています。


弁当ブームに目をつけた有名化粧品専門店「Yves Rocher(イヴ・ロシェ)」。
引き換え粗品として弁当箱を配布しています。
弁当そのものより、弁当箱への人気も高まっています。


フランスでも日本同様、日々の手作り弁当をネットにアップするブロガーが多いそうです。
人気ブロガーの多くは、前日の夕食の残りや、冷蔵庫の余った食材を使う王道的なもの。


節約、おしゃれ、ヘルシー。
弁当は、現代のフランス人にとって、とても理にかなった食事スタイルなのです。


※※※


昔のフランス人は、時間をかけ、楽しみながら食事をしていました。
昼食も、ビストロやレストランか、自宅へ戻って、家族と食事をする人が多かったのです。
リーマンショック以降の不況により、昼休みが激減しました。
手っ取り早く食べられるサンドイッチや惣菜を買い、オフィスや公園で食べる人が増えました。
その流れの先に、弁当ブームがあります。
簡素になった昼食をポジティブにしようとした時、日本式の弁当・弁当箱が目に止まったのですね。


さて、本家本元の日本。
こちらも手作り弁当持参が当たり前になりました。
「弁当男子」なんて言葉も生まれましたね。
こちらも不況が原因です。


2012年、新生銀行の調査によりますと、日本人サラリーマンの昼食代は、平均510円でした。
全体の64%が予算500円以下と回答。
全体の24%にいたっては250円以下でした。


昼食代を含む小遣いの平均額は39,600円。
(20代は41,100円、30代は39,400円、40代は35,500円、50代は42,300円)
ちなみに、日経平均株価のピークを記録した1989年の翌年は、なんと平均76,000円でした。


私も弁当持参です。
少ない小遣いをやりくりしなければなりませんから。
コンビニも、たまにしか行かなくなりました(大抵は、amazonの支払いと商品受け取り)。
平日は殆ど、財布からお金が出て行くことが無くなりました。


けれど本人は、昔より生活に潤いがあるように感じます。
ストイックな感じがするからでしょうか。
絵や写真、運動に勉強、そして神ナナの更新。
道具を揃えてしまえば、それ以降はそんなに支出もありません。
こういう生活も悪くないなと思っています。


過去や他人と比較してネガティブになるより、粛々と自分を磨く方がいい。
フランス人が弁当に輝きを見出したように、自分の置かれた場所を輝かしてみましょうよ。



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Posted by kanzaki at 2013年02月02日 23:45